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特定技能の人材紹介料の相場|決まり方・返金規定・地域差
介護職の平均は全国59.7万円、北陸ブロックは87.8万円。決まり方と返金規定まで並べて、初めて高い・安いが分かる
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
特定技能の外国人を人材紹介会社から採用すると、紹介料はいくらが相場なのか。見積もりが「1人◯万円」と「年収の◯%」で混ざっていると、どこが高いのかも判断できません。特定技能に限った紹介料の公的な相場はありませんが、厚生労働省が公表している職業紹介の平均手数料は、介護職で全国59.7万円、北陸ブロックで87.8万円です(令和6年度実績)。この記事では、このデータの読み方、定額型と年収比率型の違い、返金規定の比べ方を順に解説し、自社の地域と分野の相場をつかむ手順までまとめます。
- 公的な手がかりは厚生労働省の平均手数料:介護職は全国59.7万円で、地域ブロックでは北陸87.8万円から北関東・甲信54.4万円まで33.4万円の差があります(令和6年度実績、特定技能に限らない)。
- 決まり方は「定額型」と「年収比率型」:法律上、紹介会社は届け出た手数料表などに沿ってしか手数料を受け取れません。年収比率型は、給与の決め方で金額が動きます。
- 返金規定に相場はない。4つの条件で比べる:返戻金制度は「設けることが望ましい」とされるだけです。対象期間、返金の割合、対象外の事由、在留資格の不許可や入国前の辞退の扱いを書面で並べます。
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この記事の目次
特定技能の紹介料の相場:公的な手がかりは「介護職59.7万円」
特定技能に限った紹介料の公的な相場は、編集部が確認した範囲(2026年10月時点)では公表されていません。手がかりになるのは、厚生労働省が職業紹介事業報告から算出した平均手数料で、介護職は全国59.7万円でした(令和6年度実績)。
同じ介護職でも、地域ブロックで最大33.4万円の差があります。さらに、定額か年収比率かという決まり方と、早く辞めたときの返金規定で、実際の負担は変わります。この3つをそろえて初めて、見積もりが高いか安いかを判断できます。
図1紹介料の相場を考えるための4つの公的データ
- 59.7万円介護職の平均手数料(全国)令和6年度実績。特定技能に限らない
- 87.8万円介護職の平均(北陸ブロック)10ブロックで最も高い
- 約103万円常用就職1件あたりの手数料全職種の有料職業紹介(令和6年度)
- 19.9%介護職の6か月以内の離職率職業紹介で就職した人(令和5年度実績)
全職種の平均は約103万円。介護職はその6割ほど
令和6年度に報告を出した有料職業紹介事業所は30,561か所で、常用就職は888,993件、常用就職にかかる手数料は約9,136億円でした。1件あたりにすると約103万円です。この平均には、医師(107.8万円)のように手数料の高い職種も含まれます。特定技能で受け入れる仕事に近い物差しは、職種別に出ている介護職の数字です。
採用費用の重さは、受け入れた企業の声にも出ている
福岡県の令和7年度調査では、外国人介護人材の受入れ準備段階の課題の1位が「採用費用(人材紹介の手数料等)が高額」で65.5%でした。日本政策金融公庫の調査(2025年2月公表)では、外国人を雇う企業で困りごとが「ある」654社に理由を聞いています。27.8%が「採用費用(渡航費や手数料など)が想定よりも高い」と答えました。
紹介手数料の介護の平均は全国59.7万円、地域ブロックで最大33.4万円の差
厚生労働省の集計では、介護職の平均手数料は北陸ブロックが87.8万円で最も高く、北関東・甲信ブロックの54.4万円が最も低い結果でした。全国平均59.7万円を上回るのは、北陸・東海・中国・近畿・四国の5ブロックです。
図2介護職の平均手数料(地域ブロック別・令和6年度実績)
- 北陸87.8万円
- 東海67.0万円
- 中国62.6万円
- 近畿60.3万円
- 四国60.1万円
- 北海道58.3万円
- 九州57.6万円
- 南関東57.5万円
- 東北56.4万円
- 北関東・甲信54.4万円
4職種で比べると、介護は最も低い
同じ資料の全国平均は、医師107.8万円、看護72.5万円、保育66.8万円、介護59.7万円です。掲載されているのはこの4職種だけで、製造業・宿泊業・外食業などの職種別の平均は載っていません。介護以外の分野で特定技能を受け入れる会社は、介護職の数字を「近い仕事の参考値」として使うことになります。
平均は「常用就職1件あたり」で計算されている
平均手数料は、事業所ごとの常用就職の件数と手数料の総額から算出されています。常用就職とは、期間の定めのない雇用か、4か月以上の期間を定めた雇用のことです。特定技能の雇用がこの集計にどれだけ入っているかは、資料からは分かりません。
都道府県別は25.1万〜104.0万円:数字を読むときの3つの注意
都道府県別の介護職の平均は、新潟の104.0万円から愛媛の25.1万円まで約4倍の開きがあります。ただし、この数字は「その県の施設が払った額」ではありません。読み方を3つ押さえておくと、見積もりと比べるときに誤解しません。
図3介護職の平均手数料(都道府県別・公表されている県のみ)
| ブロック | 都道府県と平均手数料 |
|---|---|
| 東北 | 岩手62.6、福島61.2、宮城55.9 |
| 南関東 | 埼玉71.8、千葉67.5、神奈川63.8、東京52.2 |
| 北関東・甲信 | 群馬62.8、栃木57.3、茨城49.7、長野43.9 |
| 北陸 | 新潟104.0、石川68.6 |
| 東海 | 愛知71.7、静岡55.6、岐阜37.1 |
| 近畿 | 京都77.7、奈良70.1、兵庫59.4、大阪58.5 |
| 中国 | 広島63.9、岡山63.5 |
| 四国 | 愛媛25.1 |
| 九州 | 熊本76.0、鹿児島62.1、沖縄61.6、福岡52.3 |
注意1:集計は「紹介会社の所在地」
都道府県別の平均は、職業紹介事業所がある都道府県で集計されています。求人を出した施設の所在地ではありません。地方の施設が東京の紹介会社を使えば、その手数料は東京の数字に入ります。自社の県の数字だけでなく、候補の紹介会社がある県の数字も見ておきましょう。
注意2:事業所が少ない県は出ていない
常用就職の手数料実績がある事業所が10未満の県は、平均としての意味が薄く、個別の事業所が特定されるおそれもあるため「-」とされています。公表がない県では、ブロックの平均を目安にします。
注意3:特定技能と介護職以外は別の数字
この集計は日本人を含む介護職全体の数字です。海外から呼ぶ場合は、紹介会社が送出し機関とやり取りする手間などが加わるため、国内の紹介と同じ水準とは限りません。差があるときは、何の作業の対価なのかを手数料表で確かめます。
参考までに、令和6年度の有料職業紹介のうち「国外にわたる職業紹介」は、新規求職申込が80,464件、就職が25,397件でした(厚生労働省)。外国人に限った数字かどうかは資料に書かれておらず、手数料の平均も出ていません。
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紹介料の決まり方:法律は2方式、見積もりは「定額型」と「年収比率型」
紹介会社が受け取れる手数料は、職業安定法で2つの方式に限られています。見積もりの形としては、「1人いくら」の定額型と、「想定年収の何%」の年収比率型に分けて考えると比べやすくなります。
法律が決めていること
有料職業紹介事業者は、いかなる名義でも、決められた場合を除いて手数料や報酬を受け取れません(職業安定法32条の3)。認められるのは、省令で種類と額が決められた手数料と、あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表にもとづく手数料(届出制手数料)の2つです。手数料表は、役務の種類ごとに額と負担する人が分かるように作り、事業所での掲示やインターネットで示す必要があります(施行規則20条・24条の5)。求職者である外国人本人から手数料を取ることは、原則としてできません。
図4定額型と年収比率型の違い
定額型(1人◯万円)
- 給与の額に関係なく同じ金額
- 予算を立てやすい
- 国内在住者と海外からの人で額が同じかは手数料表で確かめる
確かめること:何の作業までが含まれるか。在留資格の申請が不許可だったときの扱い。
年収比率型(想定年収×◯%)
- 給与を高く設定すると手数料も上がる
- 「想定年収」に何を含めるかで額が動く
- 入社後に給与が変わっても、精算の有無は契約しだい
確かめること:賞与・手当・残業代を想定年収に入れるか。計算に使う月給はいつの時点のものか。
計算例:月給が2万円違うと、年収比率型は4.8万円動く
月給22万円・賞与なしなら、想定年収は264万円です。手数料が年収の20%なら52.8万円、月給24万円にすると288万円の20%で57.6万円になります。同じ条件で定額50万円の会社なら、どちらの月給でも50万円です(いずれも架空の数字)。特定技能の報酬は日本人と同等以上が必要なので、給与を下げて手数料を抑えることはできません。比べるときは、全社に同じ月給・同じ賞与の条件を伝えて計算してもらいます。
| 給与の条件 | 定額型(50万円) | 年収比率型(想定年収の20%) |
|---|---|---|
| 月給22万円・賞与なし | 50.0万円 | 52.8万円 |
| 月給24万円・賞与なし | 50.0万円 | 57.6万円 |
| 月給26万円・賞与なし | 50.0万円 | 62.4万円 |
| 月給22万円・賞与2か月分を算入 | 50.0万円 | 61.6万円 |
この2社なら、想定年収が250万円(賞与なしで月給約20.8万円)を超えると、年収比率型のほうが高くなります。分かれ目を計算しておくと、給与の見直しを考えたときにも慌てません。
2025年4月から、会社ごとの手数料の実績が見られる
職業安定法施行規則の改正で、令和7年4月1日以降、紹介会社は職種ごとの平均手数料率などの実績を人材サービス総合サイトに載せることになりました。表示は「手数料実績率・額」で、率なら%、額なら円で示されます。取扱い上位5職種のうち、常用就職の紹介実績が10件以下の職種は対象外です。候補の会社がどちらの形を主に使っているかも、ここで見当がつきます。
紹介料の返金規定に相場はない:比べるのは4つの条件
早く辞めたときに手数料を返す「返戻金制度」は、設けることが望ましいとされているだけで、義務ではありません(厚生労働省の指針)。決まった相場もないため、手数料の額と同じくらい、返金の条件を細かく比べる必要があります。
ルールで決まっていること
紹介会社は、返戻金制度に関する事項を求人者に明示し、その内容を書いた書面などで情報提供しなければなりません(施行規則24条の5)。人材サービス総合サイトでも、返戻金制度の有無と内容を確認できます。厚生労働省のチェックポイントは、制度がない場合に「その理由の説明があるか」を確かめるよう勧めています。職業紹介で就職した介護職の19.9%が6か月以内に離職している(令和5年度実績)ことを考えると、最初の半年の扱いは軽く見られません。
図5返金規定を比べる4つの条件
- ① 対象期間入社から何か月以内の退職までが返金の対象か。起点は内定日か入社日か。
- ② 返金の割合一律か、経過月数で段階的に下がるか。1か月以内・3か月以内・6か月以内の各割合。
- ③ 対象外の事由会社都合の解雇、労働条件が説明と違った場合など、返金されないケースの書き方。
- ④ 特定技能ならではの場面在留資格が不許可だったとき、入国前や入社前に辞退したとき。支払いが許可後か内定時か。
返金規定を金額に直して比べる
たとえば、X社は定額45万円で「1か月以内の退職は50%返金」とします。Y社は定額50万円で「1か月以内80%・3か月以内50%・6か月以内20%返金」です(いずれも架空)。入社2か月で自己都合退職した場合、X社の実質負担は45万円、Y社は25万円です。5か月なら、X社45万円、Y社40万円になります。手数料が5万円高い会社のほうが、早期退職の場面では負担が軽くなるわけです。典型的な返金規定の型と交渉のしかたは、早期退職時の返金規定|紹介料が戻る条件と交渉のポイントで詳しく扱っています。
自社の地域・分野の紹介料の相場をつかむ手順
公的な平均だけでは、自社の分野の相場までは分かりません。平均で大まかな水準をつかみ、候補の会社の実績と手数料表で絞り込む、という2段階で進めます。
- 厚生労働省の平均で水準をつかむ
介護職の全国平均・ブロック平均・都道府県の平均を見ます。介護以外の分野では「近い仕事の参考値」と割り切ります。
- 候補の会社をサイトで調べる
人材サービス総合サイトで、許可番号と手数料実績率・額を確かめます。無期雇用で就職した人のうち6か月以内に離職した人数と、返戻金制度の有無も見ておきます。
- 手数料表と返金規定の書面をもらう
紹介会社には手数料表と返戻金制度の書面を情報提供する義務があります。口頭の説明だけで済ませず、書面で受け取ります。
- 3社に同じ条件で見積もりを頼む
分野、月給と賞与、国内在住者か海外からか、入社時期をそろえて伝えます。年収比率型の会社には、想定年収の内訳も書いてもらいます。
- 返金規定を金額に直す
入社1か月・3か月・6か月で退職した場合の実質負担を、3社分計算して並べます。
- 支援の費用と合わせて総額で決める
紹介料が安くても、支援の月額や初期費用が高ければ逆転します。最後は3年総額で比べます。
支援の月額の水準は登録支援機関の月額委託費の相場で、紹介会社そのものの見極め方は特定技能の人材紹介会社の選び方で解説しています。国内在住者を採用する場合に不要になる費用は国内在住の特定技能人材を採用する費用が参考になります。
特定技能の紹介料で、日本人の紹介と違う3つの点
特定技能の紹介料は、日本人の紹介と同じ手数料表で決まることもあります。ただ、在留資格の手続きが間に入るため、お金を払うタイミングと「働き始められないリスク」が日本人の採用とは違います。
1. 在留資格が許可されるまで働けない
国内在住者でも、在留資格の変更が許可されるまでは特定技能として働けません。変更の標準処理期間は1か月〜2か月です(出入国在留管理庁)。紹介料を内定時に払う契約なら、不許可だったときに返金されるかを必ず書面で確かめます。
2. 海外からは、入国までの数か月に辞退が起きうる
在留資格認定証明書の標準処理期間は1か月〜3か月で、その後に査証の申請と入国が続きます。この間に本人が辞退した場合の扱いは、返金規定の「対象外の事由」に入っていることもあります。入国前の辞退を返金の対象にするか、契約前に聞いておきます。
3. 分野の受け入れ状況で、紹介そのものが成り立たないことがある
外食業は受入れ見込数(5万人)に近づき、2026年4月13日から在留資格認定証明書の交付が一時停止されています。2026年9月10日時点では、交付の対象は受付日が2026年1月31日までの申請に限られます。分野の状況を確かめずに海外からの紹介を約束する会社には、根拠を尋ねてください。
安い紹介料を選ぶ前に確かめたい5つのこと
紹介料の安さそのものは問題ではありません。危ないのは、安さの理由が「本人にお金を払わせている」「別の名目で取り戻している」場合です。次の5つは、契約前に必ず確かめます。
- 本人から手数料や保証金を取っている(求職者からの手数料は原則禁止。保証金や違約金の契約も認められない)
- 紹介料を安くした分、支援の月額や「初期費用」に上乗せしている
- 海外の送出し側で、保証金を取る・渡航費用を貸し付けるなどの取次機関を使っている
- お祝い金などの名目で、社会通念を超える金銭で求職者を勧誘している
- 入社後に本人へ転職を勧める(紹介で無期雇用に就いた人に、2年間は転職を勧めてはいけない)
根拠になるルール
国外にわたる職業紹介の許可条件(2019年4月適用)では、使えない取次機関が決まっています。保証金を取る、財産を管理する、違約金の契約を結ぶ、渡航費用などを貸し付ける機関です。指針は、お祝い金などの名目で社会通念上相当な程度を超える金銭を渡して求職を勧めることと、紹介で就職した無期雇用の人に2年間転職を勧めることを禁じています。こうしたサインの見分け方は悪質な特定技能業者の見分け方で、費用全体の削り方は特定技能の費用を抑える方法でまとめています。
想定ケース:温泉旅館(従業員24人)の工場長が、手数料が一番安い会社を選ばなかった理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
温泉旅館(従業員24人)で調理場と売店向けの菓子づくりを取り仕切る工場長(50代)の想定インタビューです。配膳と接客を担う人を、宿泊分野の特定技能で初めて採用した場面を描きます。
- 3社の見積もりを同じ月給・同じ条件で出し直してもらい、表面で最大15万円あった差の理由を1行ずつ説明できた
- 入社1か月・3か月・6か月で辞めた場合の実質負担を計算し、6か月以内なら最も安くなる会社を選んだ
- 国内在住の1人が入社して7か月。夕食の配膳の人手が1人増え、繁忙期の土日の残業が月20時間ほど減った
――採用して、現場はどう変わりましたか。
夕食どきの配膳が1人分楽になりました。うちは調理場と配膳が近いので、人が足りないと板場の若い者まで料理を運んでいたんです。入社して7か月、繁忙期の土日の残業は月20時間ほど減りました。
――なぜ工場長のあなたが採用の担当に。
うちは24人の旅館で、調理場と、売店で売る温泉まんじゅうの製造場を昔から「工場」と呼んでいます。配膳もその流れで見ているので、人の手配も私の仕事です。社長からは「紹介料がいくらなら妥当か、根拠を出してくれ」と言われました。
――最初は、どの会社が安いと思いましたか。
定額45万円の会社です。ほかは年収の20%、定額60万円と、形がばらばらでした。厚生労働省の資料で、介護職の平均が全国59.7万円、北陸だと87.8万円と知って、「45万円なら安い」と思い込んでいたんです。
――何がきっかけで考えが変わりましたか。
返金規定を書面でもらったことです。45万円の会社は1か月以内の退職だけ半額返金。年収比率の会社は6か月まで段階的に返金があって、在留資格が不許可なら全額返す、と書いてありました。入社2か月で辞めた場合を計算すると、順位が入れ替わったんです。正直、驚きました。
――決め手は何でしたか。
年収比率の会社の担当者が、うちの給与を聞いたうえで、「想定年収に残業代は入れません。賞与なしなら52.8万円です」と内訳を書いてくれたことです。最初にもらった別の会社の見積もりは、想定年収に見込みの残業代が入っていて、5万円ほど高く出ていました。計算の前提を先に見せてくれる会社なら、あとで揉めないと感じました。
――つまずいたことはありますか。
宿泊の協議会への加入を、旅館と支援の会社の両方が電子申請で出すと知らなかったことです。入会通知までに1か月ほどかかるので、入社日を2週間ずらしました。会費がかからないのは助かりましたね。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能の人材紹介料の相場は?
特定技能に限った公的な相場はありません。手がかりは厚生労働省の集計で、職業紹介で就職した介護職の平均手数料は全国59.7万円、地域ブロックでは54.4万〜87.8万円です(令和6年度実績)。全職種の常用就職1件あたりは約103万円でした。実際の比較では、定額か年収比率か、返金規定の中身まで並べてください。
特定技能の人材紹介費用が安い会社は?
会社名で一律には決まりません。同じ会社でも、国内在住者か海外からか、給与の条件、返金規定によって実際の負担が変わるからです。3社に同じ条件で見積もりを頼み、手数料の額と、入社1か月・3か月・6か月で辞めた場合の実質負担を並べると、自社にとって安い会社が分かります。本人から手数料を取って安く見せている会社は、候補から外してください。
紹介料は、いつ払うことになりますか。
支払いの時期は、手数料表と契約で決まります。内定時、在留資格の許可後、入社後など会社によって違います。特定技能では申請が不許可になる場合もあるため、許可前に払う契約なら、不許可のときの返金を書面で確かめておきます。
国内在住者と海外から呼ぶ人で、紹介料は変わりますか。
変わることがあります。国内在住者と海外からの人で額が違うかどうかは、手数料表で確かめられます。海外からの場合は、紹介料とは別に送出し国の手続きの費用がかかることもあるので、何の対価かを内訳で確かめてください。
紹介料を外国人本人に負担してもらうことはできますか。
できません。職業安定法は、求職者から手数料を取ることを原則として禁じています。特定技能の契約で保証金を取ったり違約金を定めたりすることも認められていません。
紹介料の値下げは交渉できますか。
紹介料は、届け出た手数料表にもとづいて決まります。表の範囲でどこまで調整できるかは、会社に確認が必要です。額に加えて、支払い時期、返金規定、2人以上を同時に採用する場合の条件も話し合いの対象です。不許可や入国前辞退のときの扱いを決めておくと、実質の負担を下げられることがあります。
紹介会社を使わずに特定技能人材を採用できますか。
できます。紹介会社の利用は義務ではなく、自社の求人やハローワークで国内在住者を採用することも可能です。ただし、入社後の支援は自社で行うか、登録支援機関に委託する必要があります。
返金の対象になる「早期の離職」は、何か月以内のことですか。
法令で期間は決まっていません。職業安定法施行規則は、返戻金制度を、紹介で就職した人が早期に離職した場合などに手数料の全部または一部を返す制度としているだけです。何か月以内を対象にするか、何割を返すかは紹介会社ごとに違うので、書面で確かめてください。
介護以外の分野でも、介護職の平均手数料を目安にしてよいですか。
参考値として使うことはできます。厚生労働省の集計は医師・看護・保育・介護の4職種だけで、製造業や宿泊業などの平均は出ていません。候補の紹介会社が人材サービス総合サイトに載せている手数料実績率・額もあわせて見ると、自社の分野に近い水準がつかめます。
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この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 厚生労働省「地域ブロック別の職種別平均手数料額・分布について」(令和6年度実績)
- 厚生労働省「職業紹介事業の事業報告の集計結果(令和6年度)」(2026年3月31日公表)
- 厚生労働省「地域ブロック別の職種別離職率について」(令和5年度実績)
- e-Gov法令検索「職業安定法」(第32条の3)(2026年10月)
- e-Gov法令検索「職業安定法施行規則」(第20条・第24条の5)(2026年10月)
- 厚生労働省「職業紹介事業者、求人者、労働者の募集を行う者…等がその責務等に関して適切に対処するための指針」(令和6年厚生労働省告示第318号による改正まで)
- 厚生労働省「ご存知ですか?職業紹介事業者の上手な探し方(人材サービス総合サイト検索方法)」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「職業紹介サービスを利用する際のチェックポイント」(2026年10月確認)
- 宮城労働局「紹介会社を利用する場合の留意点」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「人材サービス総合サイト」(随時)
- 厚生労働省「職業紹介事業の許可基準等の改正について」(2019年4月1日適用)
- 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
- 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業等における外国人雇用に関するアンケート」(2025年2月21日公表)
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の審査状況」(2026年9月10日掲載)
- 観光庁「宿泊分野における外国人材受入れ(特定技能)」(2026年10月確認)
最終更新:(2026年10月版)
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