特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/2026/10/15/tairyou-saiyou/ 印刷日:2026年10月15日

特定技能の人材紹介会社・登録支援機関を比べて相談できる窓口 全国オンライン対応

特定技能を5人・10人以上採用する|大量採用の体制と会社選び

5人・10人・50人で体制は変わる。人数の「段差」ごとに、社内・住まい・支援を組み直す

特定技能で5人、10人とまとめて採用したい。けれど大量採用になると、住まいは足りるか、面談や届出を回せるか、どの会社なら人数に対応できるかと、確かめることが一気に増えます。人数には体制の段差もあります。外国人を常時10人以上雇うと、雇用労務責任者の選任が求められます。2027年4月からは、支援担当者1人あたり1号50人未満が基準です。この記事では、採用人数に応じて必要な社内体制・住居・支援体制を表で示します。一度に採るか分けて採るかの判断、頼む会社の選び方、費用の見方まで、2026年10月時点の公的資料で整理しました。

この記事の結論
  • 人数の段差で体制を組み直す:外国人を常時10人以上雇うと雇用労務責任者の選任が求められます。2027年4月からは、支援担当者1人あたり1号50人未満が基準です。
  • 住まいは1人7.5㎡以上から逆算する:10人なら居室の合計で75㎡以上。家賃や光熱費を本人から取るなら実費の範囲で、給与から差し引くには労使協定が要ります。
  • 一度に採らず、波に分ける:生活の立ち上げと指導は入社直後に集中します。10人以上なら2〜3回に分けて迎えると、受け入れの質を保てます。
  • 会社は「同時に回せる量」で選ぶ:担当者の受け持ち、本人の言語で相談できる人数、入社直後の支援の体制を、自社の人数を示して聞きます。

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この記事の目次

結論:特定技能の大量採用は、人数の段差ごとに体制を組み直す

特定技能を5人・10人以上採用するなら、人数が増えるたびに体制を組み直す必要があります。変わるのは住まい・支援・届出の量と、社内の責任者の置き方です。

特定技能1号で在留する人は425,961人です(2026年6月末・速報値)。1人ずつの受け入れなら現場の工夫で回っても、10人を超えると、決まった時間と回数の支援が人数分に積み上がります。先に「段差」になる数字を押さえておきます。

図1大量採用で押さえる4つの数字

  • 10人以上外国人を常時雇用すると、雇用労務責任者を選任外国人雇用管理指針
  • 50人未満支援担当者1人あたりの1号の人数2027年4月1日から
  • 7.5㎡以上住まいの居室の広さ(1人あたり)1号特定技能外国人支援に関する運用要領
  • 14日以内随時届出の期限事由が生じてから
10人と50人が、社内体制と支援体制の段差になります。出典:厚生労働省「外国人雇用管理指針」(2026年5月29日告示による改正を反映)、出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末・速報値)」(2026年6月末)

大量採用で起きやすい3つのつまずき

1つ目は、住まいが人数に追いつかないことです。2つ目は、入社直後の支援と指導が一度に重なり、説明が行き届かないこと。3つ目は、1人の問題が会社全体の受け入れに響くことです。受入れ機関の基準を満たせなくなると、ほかの人の受け入れも止まります。

人数は「住まい→指導役→支援」の順に決める

採用人数は、ほしい人数からではなく、受け皿から決めます。住まいに何人入れるか、現場で教えられる人が何人いるか、面談や相談を何人分回せるか。この3つの数字のうち、いちばん小さいものが一度に迎えられる人数です。足りない受け皿は、次の波までに増やします。

この記事が想定する会社

5人から数十人の採用を考える会社です。2〜3人なら特定技能は会社ごとに何人まで受け入れられる?、1人なら特定技能を1人だけ採用したいで、人数に合った進め方をまとめています。

人数別に必要な社内体制・住居・支援体制(2027年基準)

必要な体制は、5人・10人・20人・50人で段階的に増えます。表の「自社で支援する場合」は、2027年4月1日からの基準にもとづきます。

図2採用人数別の社内体制・住居・支援体制の目安

1号の人数ごとの体制(2027年4月1日からの基準を含む)
1号の人数社内の体制住まい(居室の合計)本人との定期面談自社で支援する場合
5人受け入れ担当1人(兼務可)、指導役2人以上37.5㎡以上年20回以上常勤の支援責任者・支援担当者を1人ずつ以上(兼務可)
10人外国人を常時10人以上雇うなら雇用労務責任者を選任75㎡以上年40回以上同上(担当者1人で50人未満まで)
20人職場ごとに指導役と相談役150㎡以上年80回以上同上
50人担当部署を置き、届出の管理を一本化375㎡以上年200回以上支援担当者2人以上(1人あたり50人未満)
面談の回数は本人との分だけで、監督する立場の人との面談も同じ回数だけ必要です。指導役の人数は編集部の目安です。出典:出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、厚生労働省「外国人雇用管理指針」(2026年5月29日告示による改正を反映)

10人の段差:雇用労務責任者を決める

外国人雇用管理指針は、外国人労働者を常時10人以上雇用するときは、人事課長などを雇用労務責任者に選任するよう求めています。数えるのは特定技能に限らない外国人労働者の数です。ほかの在留資格の社員がいる会社は、特定技能が数人でも10人に届くことがあります。

50人の段差:2027年4月からの支援担当者の基準

2027年4月1日から、自社で支援する受入れ機関は、事業所ごとに常勤の役員・職員から支援責任者と支援担当者を1人ずつ以上選びます。支援担当者1人あたりの1号は50人未満で、3人なら150人未満まで受け入れられます。登録支援機関に委託する場合も、委託先の担当者1人の受け持ちは受入れ機関10未満・1号50人未満が基準です。自社の20人が委託先の担当者1人の枠の4割を使う、と考えると、委託先の体制を聞く意味が分かります。

大量採用の住まい:1人7.5㎡から逆算し、費用は実費の範囲で

住まいの準備は、居室を1人7.5㎡以上確保できるかの計算から始めます。家賃や光熱費を本人から受け取るなら、実費の範囲で説明できる額にします。

図3居室の広さの計算例(架空の寮)

  • 居室の合計30㎡の寮に4人30÷4=7.5㎡ → 4人が上限(5人目は入れない)
  • 居室の合計60㎡の社宅に6人60÷6=10㎡ → 基準を満たす
  • 10人を迎える計画7.5×10=75 → 居室の合計75㎡以上が必要
共同で住む場合は、居室全体の面積を人数で割って確かめます。技能実習から移って同じ住居に住み続ける人は、寝室が1人4.5㎡以上という扱いもあります。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)

家賃と光熱費は「実費の範囲」で決める

借り上げ住宅の家賃は、敷金・礼金・仲介手数料などを除いた家賃を、入居する人数で割った額以内にします。自社所有の寮なら、建設・改修の費用や耐用年数、入居者数などから合理的に説明できる額です。水道光熱費は、実際の請求額を使う人数で割った額以内にします。いずれも「徴収費用の説明書」で、本人に額と根拠を示します。

給与から差し引くなら労使協定を結ぶ

家賃などを給与から差し引くには、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)との書面の協定が必要です。税や社会保険料など、法令に定めがあるものは別です(労働基準法24条)。社宅は日本人と同じ条件で提供し、住まいで利益を得てはいけません。保証会社を使う場合の保証料は、受入れ機関などが負担します。

住まいの確保は3つの方法から選ぶ

住まいの確保の支援には、3つの方法があります。本人が物件を探すのを手伝い、連帯保証人の確保を支援する方法。会社が借り上げて提供する方法。自社の社宅を提供する方法です。どれも本人の同意が前提です。大量採用では借り上げが多くなりがちですが、全員を1つの寮に集めると、生活のルールの違いが摩擦になります。ごみ出しや騒音のルールは、生活オリエンテーションで本人の言語で伝えます。

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一度に採るか、波に分けるか:10人以上の入社計画

10人以上を採るなら、2〜3回の「波」に分けて迎えるのが現実的です。入社直後の支援と指導は人数分が一度に重なり、説明の質が落ちやすいからです。

数字で見ると分かります。事前ガイダンスは1人3時間程度、生活オリエンテーションは1人8時間以上が必要です。10人を1人ずつ迎えると、ガイダンスだけで約30時間、オリエンテーションで80時間以上になります。役所の手続きの同行や口座の開設も、人数分が入社の前後に集中します。

図412人を3つの波で迎える計画の例

  1. 第1陣(0か月):4人指導役を各職場に1人ずつ置き、手順書と手取りの見本を使いながら迎えます。
  2. 3か月:第1陣の定期面談と見直し本人と監督する立場の人の両方と面談し、住まい・指導・相談の課題を直します。
  3. 4か月前後:第2陣:4人第1陣の1人に、生活のルールを伝える手伝いを少しずつ任せます。
  4. 8か月前後:第3陣:4人住まいの2棟目など、増えた人数の受け皿を先に整えてから迎えます。
波の間に面談と見直しを挟むと、次の波は同じつまずきを避けられます。出典:出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)

申請をまとめるときの工夫

申請の取次者が複数人をまとめて申請する場合は、申請人名簿を付けます。同じ年度内にすでに受け入れている会社は、所属機関に関する書類(提出書類一覧表の第2表)の提出が要りません。上場企業や、特定技能の受け入れを3年間続け、債務超過になっていない法人なども、書類を省略できる場合があります。その場合は、過去3年間に指導勧告や改善命令を受けていないことに加え、申請をオンライン、届出を電子で行うことが条件です。オンライン申請と電子届出の利用者登録は、提出期限の3か月前には申請するよう求められています。2026年1月5日からの新システムでは、会社の利用者IDの有効期間が3年になりました。

海外から呼ぶ波は、国ごとの準備を見込む

海外から呼ぶ波では、送出し国の手続きが国ごとに入ります。たとえばフィリピンは雇用契約の前に募集取決め・MWOへの申請・DMWへの登録が、ベトナムは在留資格認定証明書の申請の前にDOLABが承認した推薦者表が必要です。健康診断個人票は申請日から遡って3か月以内のものを出すため、1つの波の人数分の受診日を、申請日に合わせてそろえます。認定証明書は交付から3か月以内に入国しないと効力を失うため、波ごとに入国の時期もそろえます。

入国前結核スクリーニングでは、中長期在留者として入国する人に、フィリピン・ネパールは2025年6月23日から、ベトナムは同年9月1日から結核非発病証明書の提出が求められています(インドネシアは2027年1月4日から予定)。ただし、2026年9月25日改正のガイドラインは特定技能外国人を当面の間対象外としているため、いまの扱いでは特定技能で呼ぶ人に証明書は要りません。「当面の間」の扱いなので、波ごとの申請の前に最新版を確かめます。急ぐ場合の日程の組み方は特定技能を急いで採用したい、国内在住者から探す方法は国内在住の外国人を特定技能で採用する方法で詳しく扱っています。

特定技能の大量採用を頼む会社の選び方:「同時に回せる量」で比べる

大量採用で頼む会社は、紹介や支援の実績の総数ではなく、自社の人数を同時に回せるかで選びます。比べるのは、候補者の集め方、面接の組み方、入社直後の支援、担当者の受け持ち、住まいの手配の5つです。

図5大量採用で比べる5つのポイント

  • 1候補者の集め方

    国内在住者と海外のどちらから集めるか。海外なら、どの国の送出し手続きに慣れているか。国籍ではなく、手続きの経験で比べます。

  • 2面接の組み方

    1回に何人の面接を組めるか。現地とオンラインのどちらか。現場の指導役が同席できる日程を組めるか。

  • 3入社直後の支援

    同じ月に4人以上が入社するとき、生活オリエンテーションと役所の同行を何人の体制で行うか。

  • 4担当者の受け持ち

    担当者1人がいま何社・何人を見ているか。自社の人数を受けたあと、2027年4月の基準を満たせるか。

  • 5住まいの手配

    借り上げ住宅を何室まで手配できるか。家具・家電の準備や、入居時の契約の支援まで含むか。

5つとも、自社の人数と時期を示して聞くと、答えの具体さで差が出ます。出典:出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)

紹介と支援を1社にするか、分けるか

登録支援機関は11,660件が登録されています(2026年10月8日)。紹介と支援を1社に任せると窓口が1つになり、分けるとそれぞれの得意な会社を選べます。大量採用では、引き継ぎの漏れが人数分に広がるため、どちらを選ぶ場合も役割の線引きを契約前に決めます。違いは人材紹介会社と登録支援機関の違い、1社に任せる場合は特定技能の採用から支援まで一括で任せる、分ける場合は紹介会社と登録支援機関を別々に選ぶときの注意点で整理しています。

相談相手は本人の言語で、夜間・休日も

相談への対応は、勤務日に週3日以上、休日に1日以上、本人が理解できる言語でできる体制が求められます。人数が多いほど、同じ時間帯に相談が重なります。対応できる言語ごとの人数を聞いてください。

大量採用の費用:人数で増える費用と、薄まる費用

特定技能の費用の大半は、紹介料・委託費・給与と社会保険のように人数に比例します。一方、社内の準備や会社側の書類は、人数が増えるほど1人あたりは薄まります。

図6大量採用の3年総額の考え方

3年総額=(紹介料+委託費×36か月)× 人数+住まいの準備敷金・家具・家電など+社内の人件費担当者・指導役の時間

給与と社会保険は別枠です。報酬は日本人が同じ仕事をする場合と同等以上が必要です。

公的データで見る費用の目安

登録支援機関などへの月額委託費は、1人あたり「2万円以上3万円未満」が31.5%で最も多い区分でした。福岡県の令和7年度調査で、在留資格を問わない数字です。仮に月2.5万円なら、10人で月25万円、3年で900万円になります(試算)。人数による値引きがあるかは会社ごとに違うため、5人・10人・20人の場合の単価を見積もりで並べてもらいます。

社会保険の事業主負担も人数分かかる

協会けんぽの全国平均の料率で、一般の事業・40歳未満の従業員を例にすると、事業主負担は標準報酬月額の約15.4%です(労災保険料を除く)。月給(標準報酬月額)22万円なら、1人あたり月約33,900円になります(試算)。10人なら月約34万円です。雇用保険料率は事業の種類で違います。令和8年度の事業主負担は、一般の事業が1000分の8.5、農林水産・清酒製造の事業が1000分の9.5です。自社の事業がどちらに当たるかは、労働局で確かめます。

見積もりは人数ごとに並べてもらう

同じ会社でも、5人と20人では1人あたりの単価が変わることがあります。紹介料・初期費用・月額を、人数ごと・入社の波ごとに並べた表で出してもらうと、3年の支払いの山が見えます。途中で辞めた人の分の委託費がいつ止まるかも、表の欄に入れておきます。

助成金は会社単位

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、2026年10月1日以降に計画を出す場合、支給額が20万円です。一時帰国の休暇制度も整えると25万円で、人数に応じて増える仕組みではありません。計画期間後6か月の外国人労働者の離職率が15%以下という要件は、人数が多いほど1人の退職の影響が小さくなります。

大量採用のリスク:1人の問題が、会社全体の受け入れに響く

受入れ機関の基準を1つでも満たせなくなると、新しい受け入れができなくなります。人数が多い会社ほど、止まったときの影響は大きくなります。

受け入れが止まる原因になること

  • 雇用契約の前1年以内に、同じ業務の労働者を会社都合で離職させる(日本人を含む。定年・自己都合などは除く)
  • 会社の責めに帰すべき理由で、外国人の行方不明者を出す
  • 随時届出を出さない、遅らせる、虚偽の内容で出す
  • 定期届出を出さない(受け入れは原則として認められなくなる)
  • 支援の費用を本人に負担させる、保証金や違約金の契約がある人と知りながら雇う
  • 在留資格の許可が出る前に働かせる

許可の前に働かせると、不法就労助長罪に問われ得ます。現行の刑は、3年以下の拘禁刑もしくは300万円以下の罰金(併科あり)です。2027年4月1日には、5年以下・500万円以下へ引き上げられる予定です。在留カードと指定書の確認を、採用のたびに同じ手順で行います。

届出の量を先に見積もる

随時届出は、雇用契約の変更や終了、支援計画の変更などのたびに、事由が生じてから14日以内に出します。人数が多いと、異動や退職のたびに件数が増えます。定期届出は年1回ですが、事業所ごとの別紙を付けて、毎年4月1日〜5月31日に前年度分を出します。届出の一覧を1つの表で管理し、担当者が替わっても期限が抜けない仕組みにします。

転職への備え

本人は同じ分野の中なら、自分の意思で転職できます。日本政策金融公庫の調査では、外国人従業員の退職理由の1位は「日本で転職するため」51.0%でした。大量採用ほど、昇給の基準や面談の質の差が、そのまま人の流れになります。定着の工夫は特定技能外国人の定着率を上げる方法で解説しています。

想定ケース:養殖業の会社(従業員130人)の工場長が、12人を3回に分けて迎えた理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

貝類の養殖と出荷を行う会社の工場長(60代)に、特定技能の12人を3回に分けて受け入れた1年半を聞きました。

  • 1年半で12人を3回に分けて受け入れ、11人が在籍している
  • 収穫期の休日出勤は、日本人の社員1人あたり月4日から1日に減った
  • 寮の居室を1人7.5㎡以上で計画し、第3陣の前に2棟目を準備できた

――1年半で、何が変わりましたか。

収穫期の休日出勤が、1人あたり月4日から1日に減りました。以前は社員が交代で休みを削って、筏(いかだ)の作業を回していたんです。12人のうち11人が残ってくれていて、1人は家族の事情で帰国しました。

――最初から3回に分ける計画だったのですか。

いいえ。最初は12人をまとめて入れたほうが早いと考えていました。ある会社は、一度に12人を連れてこられると言いました。ただ、寮は1棟で、居室の合計は30㎡ほどしかありません。1人7.5㎡で計算すると4人で満杯です。別の会社がその計算を一緒にしてくれて、4人ずつ3回に分ける案を出しました。寮の数に合わせて人数を決めるという考え方に、私も納得しました。

――分けたことで、よかった点は何ですか。

第1陣の面談で出た不満を、第2陣の前に直せたことです。ごみ出しの曜日が分からない、給与明細の控除が読めない、という声でした。寮に本人たちの言語の掲示を貼り、手取りの見本を作り直しました。第2陣からは、同じ質問がほとんど出ていません。第1陣の4人が新しい人に寮のルールを教えてくれるのも、波に分けたからこそです。

――養殖業ならではの準備はありましたか。

分野の確認です。うちは養殖場と加工場があり、加工の仕事は漁業分野ではなく飲食料品製造業分野になると聞きました。そこで、特定技能の12人は養殖の作業に限り、加工場は日本人中心のままにしました。漁業特定技能協議会の構成員の資格証明書も、申請の前に取りました。支援の委託先は、協議会に協力する登録支援機関から選ぶ必要があります。地元の事情に詳しい機関に頼めたのは助かりました。

――人を集めるのに苦労しませんでしたか。

海外で受けられる漁業の1号試験は、案内ではジャカルタのペーパーテストだけでした。それで、国内で技能実習を終える人や、国内で試験に合格した人を中心に探してもらいました。面接には現場の班長が同席し、船の上での指示の聞き取りを確かめました。国籍で選ばず、作業の経験と日本語で選んだので、職場には何か国かの人がいます。

――回してみて、つまずいたことは。

労働時間です。養殖業は労働時間や休日の規定が適用されない業務ですが、長時間労働にならないよう管理する必要があります。第1陣のときは休みの取り方があいまいで、面談で疲れを訴えられました。それからは、休日を月ごとに表で決めています。届出も、12人分になると漏れが怖い。異動と退職の届出の期限を1枚の表にして、事務と私で毎週見ています。人数が増えるほど、仕組みで回すしかないと実感しました。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能を5人以上採用できる会社は?

同じ分野で、5人以上を同じ時期に受け入れた例を具体的に話せる会社が候補です。何人をどの順番で、どの住まいに迎えたか、入社直後の支援を何人の体制で行ったかを聞きます。答えに人数と期間が入っているかが、見分ける手がかりになります。

特定技能を大量採用できる人材紹介会社は?

有料職業紹介の許可番号を確かめたうえで、候補者の集め方と面接の組み方で比べます。国内在住者と海外のどちらから集めるか、海外ならどの国の送出し手続きに慣れているかを聞きます。国籍で人を選ぶよう勧める会社は避けてください。

特定技能を10人以上採用したい場合どこに頼む?

人材紹介は紹介会社、入社後の支援は登録支援機関に頼み、1社で両方を行う会社もあります。10人以上なら、担当者の受け持ちと入社直後の支援の体制を、自社の人数を示して聞いてください。特定技能のりあい窓口では、条件に合う会社を最大3社まで無料で紹介し、順位は付けず、選ぶのは御社です。掲載している会社から紹介手数料を受け取る場合がありますが、手数料の有無で提案の順番や内容は変えません。

特定技能の複数人採用に強い会社は?

「強い」かどうかは、同時に回せる量で決まります。担当者1人の受け持ち、本人の言語で相談できる人数、同じ月に何人まで生活の立ち上げを支援できるかを比べます。2027年4月からは担当者1人あたり受入れ機関10未満・1号50人未満が基準なので、体制の準備状況も聞きます。

10人以上雇うと、会社の義務は増えますか?

外国人雇用管理指針は、外国人労働者を常時10人以上雇用するとき、人事課長などを雇用労務責任者に選任するよう求めています。届出や面談は1人ごとに必要なので、人数分だけ件数が増えます。

人数が多いなら、自社で支援したほうが得ですか?

人数が多いほど検討の余地はありますが、基準があります。過去2年間に中長期在留者を適正に受け入れた実績などに加え、2027年4月からは常勤の支援責任者・支援担当者の選任が必要です。支援担当者1人あたり1号50人未満なので、人数に応じて担当者を増やします。委託費と、担当者を置く人件費を3年で比べて判断します。

大量採用では、寮を必ず用意しなければいけませんか?

必ずではありません。住まいの確保の支援は、本人の物件探しと連帯保証人の確保を手伝う方法、会社が借り上げる方法、社宅を提供する方法から選べます。会社が用意する場合は、居室を1人7.5㎡以上にし、家賃などは実費の範囲で決めます。

漁業や農業なら、派遣でまとめて受け入れられますか?

特定技能で派遣が認められるのは農業と漁業だけです。派遣元は、農業・漁業の関係者や地方公共団体が関わる者などに限られ、派遣先にも協議会への協力などの条件があります。人数だけで決めず、雇用管理の責任を誰が持つかを確かめてください。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数(令和8年6月末・速報値)」(2026年6月末)
  2. 出入国在留管理庁「特定技能制度」(2026年10月)
  3. 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年5月29日告示第227号による改正を反映)
  4. 出入国在留管理庁「登録支援機関の支援体制要件の改正(令和9年4月1日施行)」(2027年4月1日施行)
  5. 出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)
  6. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
  7. 出入国在留管理庁「徴収費用の説明書(参考様式第1-9号)」(2026年10月確認)
  8. e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年10月時点)
  9. 出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」(提出書類一覧表)(2026年10月9日改訂)
  10. 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領 新旧対照表」(2026年8月20日)
  11. 出入国在留管理庁「新しい在留申請オンラインシステムについて」(2026年1月5日)
  12. 出入国在留管理庁ほか「入国前結核スクリーニングの実施に関するガイドライン」(令和8年9月25日改正)
  13. 出入国在留管理庁「登録支援機関登録簿」(2026年10月8日)
  14. 福岡県「令和7年度 外国人介護人材の受入れ状況等に関するアンケート調査結果報告書」(令和7年度)
  15. 全国健康保険協会 長野支部「令和8年度の保険料率について」(2026年3月5日)
  16. 日本年金機構「厚生年金保険料額表」(2026年10月確認)
  17. 山形労働局「令和8年度の雇用保険料率について」(2026年4月1日〜2027年3月31日)
  18. こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(2026年3月)
  19. 全国健康保険協会 栃木支部「令和8年10月分からの保険料額表」(2026年10月分から)
  20. 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)
  21. e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月時点)
  22. 出入国在留管理庁「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出(定期届出)作成要領」(2026年1月26日掲載)
  23. 出入国在留管理庁「運用要領(漁業分野)」(令和6年2月15日一部改正)
  24. 一般社団法人大日本水産会「特定技能評価試験(漁業分野)」(2026年10月確認)
  25. 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業等における外国人雇用に関するアンケート」(2025年2月21日公表)
  26. 出入国在留管理庁「育成就労制度に関するQ&A」(2026年10月)

最終更新:(2026年10月版)

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    送信後の流れ:内容を確認し、担当者からメールでご連絡します。自動返信メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダもご確認ください。お急ぎの方はLINEからどうぞ。

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