- 特定技能のりあい窓口|企業向けガイド
- 失敗を防ぐ
- 2026年10月版
特定技能の受け入れをやめるとき|契約終了・帰国支援・届出
雇用・委託・本人の進路を別々に終える。届出の順番と、会社都合の終了が次の受け入れに残す影響
文・構成:特定技能のりあい窓口 編集部最終更新:情報の確認日:(数値ごとに時点を記載)出典:公的機関の公表資料(ページ末尾に一覧)
事業の縮小やラインの休止で、特定技能の受け入れをやめることを考える会社があります。ただ、雇用契約を終えれば済むわけではありません。登録支援機関との支援委託契約の終了、入管とハローワーク・年金事務所への届出、そして本人の転職や帰国への支援が続きます。会社都合で終えると、転職支援の義務が生じるほか、その後1年の受け入れに影響することもあります。この記事では、特定技能の受け入れをやめるときの手続きを、雇用の終了・委託の終了・本人の次の進路の3つに分け、期限と順番を表と手順で示します。
- 会社都合で終えるなら、届出は「受入れ困難」が先:終了が見込まれた時点で受入れ困難の届出を出し、契約が終わってから14日以内に終了の届出を出します。本人の自己都合退職なら、終了の届出だけで足ります。
- 有期契約の途中解約は「やむを得ない事由」が必要:期間満了や本人との合意で終えるのが基本です。同じ種類の業務の労働者を会社都合で離職させると、その後1年は特定技能の受入れ基準を満たさないおそれがあります。
- 本人の次の進路まで支える:会社都合なら、次の受入れ先探し、求職活動の有給休暇、推薦状などの転職支援が義務です。帰国する人には、旅費を払えない場合の負担、空港の保安検査場までの送迎、脱退一時金の説明が要ります。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
この記事の目次
特定技能の受け入れをやめるときの全体像:雇用・委託・本人の進路
特定技能の受け入れをやめるときは、3つを別々に終えます。本人との雇用契約、登録支援機関との支援委託契約、そして本人の次の進路の段取りです。どれか1つだけ進めると、届出の漏れや支援の空白が起きます。
順番の要は「本人に話す」と「受入れ困難の届出」です。会社の都合で終える場合、終了が見込まれた時点で地方出入国在留管理官署に受入れ困難の届出を出し、転職支援を始めます。雇用契約が終わったら、14日以内に終了の届出を出します。
図1会社都合で受け入れをやめるときの流れ
- 社内で方針と時期を決める終了日、配置転換の余地、ほかの特定技能外国人への影響を確かめます。有期契約なら、契約期間の満了日を基準に考えます。
- 本人に説明し、意向を聞く母語の通訳を入れ、転職か帰国かの希望を聞きます。会社都合で終える理由と時期を、書面でも渡します。
- 受入れ困難の届出を出す参考様式第3-4号に、経緯の説明書(第5-11号)を添えます。原則として雇用契約が終わる前に出します。
- 転職支援・帰国支援を行う次の受入れ先探し、求職活動のための有給休暇、推薦状など。帰国する人には旅費と空港までの送迎の段取りをします。
- 契約終了と14日以内の届出雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)を、終了日から14日以内に。ハローワークと年金事務所への手続きも同時に進めます。
- 翌年度の定期届出まで済ませる受け入れが1日でもあった年度は、翌年度の4月1日〜5月31日に定期届出を出します。
やめ方で、会社に残る影響が変わる
同じ「受け入れをやめる」でも、本人が自分の意思で辞めるのか、会社の都合で終えるのかで、会社の義務と影響が変わります。会社都合なら転職支援が義務になり、受入れ基準にも影響します。次の章で、終わり方ごとの違いを表にしました。
特定技能の雇用契約を終了する手続き:退職・期間満了・解雇で違う
特定技能の雇用契約も、日本人と同じ労働法のルールで終わります。そのうえで、入管への届出と、特定技能の受入れ基準への影響が加わります。終わり方は大きく4つです。
| 終わり方 | 労働法のルール | 入管への届出 | 転職支援の義務 |
|---|---|---|---|
| 本人の自己都合退職 | 退職の申出を受け、最終給与などを精算 | 終了の届出(第3-1-2号)のみ。14日以内 | なし(相談には乗る) |
| 期間満了で更新しない(雇止め) | 3回以上更新、または1年を超えて続けて働いた人には30日前までに予告。更新の期待に合理的な理由があれば、雇止めが認められない場合も | 終了が見込まれた時点で受入れ困難の届出、終了後14日以内に終了の届出 | 会社都合なら必要 |
| 会社の働きかけによる合意退職 | 本人の自由な意思による合意であることが前提 | 同上 | 会社都合なら必要 |
| 解雇 | 有期契約の途中はやむを得ない事由が必要。30日前の予告か、30日分以上の平均賃金の支払い | 同上 | 会社都合なら必要。本人の重大な責めによる解雇でなければ、受入れ基準にも影響 |
根拠は、有期契約の途中の解雇を制限する労働契約法17条1項、解雇権の濫用を無効とする16条、雇止めのルールを定める19条、解雇予告の労働基準法20条です。雇止めの予告は、厚生労働省の告示「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」によるもので、鳥取労働局のページでも案内されています。
会社都合の終了は、その後1年の受け入れに響く
特定技能の基準省令2条1項2号は、雇用契約を結ぶ日の前1年以内またはその後に、同じ種類の業務の労働者を離職させていないことを受入れ機関の基準にしています。除かれるのは、定年などによる退職、本人の責めによる重大な理由での解雇、自発的な離職、そして本人が更新を申し込み、会社が本人の重大な責めなどの正当な理由で断った雇止めです。
つまり、ラインの休止などで会社から終えると、その後1年は、同じ種類の業務で新たに受け入れるときに基準を満たさないおそれがあります。日本人の社員を会社都合で離職させた場合も対象で、いま雇っている特定技能外国人の基準にも関わります。判断に迷う場合は、終了を決める前に地方出入国在留管理官署へ相談してください。
本人に渡す書面に入れる7つの項目
会社都合で終える場合は、口頭の説明に加えて、本人が読める言語の書面を渡します。後から「聞いていない」とならないよう、次の7つを入れておきます。
- 終了の理由と、雇用契約の終了日
- 最終出勤日と、最終給与の支払日・控除の内訳
- 会社が行う転職支援の内容(推薦状、求人情報、ハローワークへの同行)
- 求職活動のために取れる有給休暇の日数と申請方法
- 寮の退去日と、退去時の精算の方法
- 帰国する場合の旅費の扱いと、空港までの送迎
- 退職後に困ったときの連絡先(会社・登録支援機関)
退職時にお金と書類で求められること
本人から請求があれば、7日以内に賃金を支払い、積立金などの本人の金品を返します(労働基準法23条)。使用期間や業務の種類、退職の事由などを書いた証明書を求められたら、遅滞なく交付します(22条)。寮費や立替金を最終給与から差し引けるのは、法令に定めがあるものか、労使協定で決めた項目に限られます(24条)。帰国が近い人ほど、精算を先に済ませておくと安心です。
特定技能の受入れ終了で出す届出:入管・ハローワーク・年金事務所
受け入れを終えるときの届出は、出す先が3か所に分かれます。入管は14日以内、ハローワークは10日以内、年金事務所は5日以内と、期限がそれぞれ違う点に注意してください。
図2受入れ終了のときの届出:出す先と期限
| 届出 | 出す先 | 期限 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 受入れ困難に係る届出(第3-4号) | 地方出入国在留管理官署 | 受入れ困難となる事由が生じた日から14日以内(原則、契約終了前) | 経緯の説明書(第5-11号)を添付。自己都合退職なら不要 |
| 雇用契約の終了の届出(第3-1-2号) | 同上 | 終了日から14日以内に到達 | 終了年月日と終了事由を書く |
| 支援委託契約の終了の届出(第3-3-2号) | 同上 | 終了日から14日以内 | 第3-1-2号に支援委託契約の終了も書けば、別に出さなくてよい |
| 雇用保険の資格喪失届(外国人雇用状況の届出を兼ねる) | ハローワーク | 離職日の翌日から10日以内 | 被保険者でない人は外国人雇用状況届出書を翌月末日まで |
| 健康保険・厚生年金保険の資格喪失届 | 年金事務所・事務センター | 事実発生から5日以内 | 喪失日は退職日の翌日。資格確認書などを回収 |
| 定期届出(受入れ・活動・支援実施状況) | 地方出入国在留管理官署 | 翌年度の4月1日〜5月31日 | 受け入れが1日でもあった年度は必要 |
14日は「届いた日」で数える
入管の随時届出は、事由が生じた日から14日以内に地方出入国在留管理局に到達している必要があり、消印では足りません。遅れた場合も速やかに出し、遅れた理由の説明書を添えます。電子届出システムを使うには、事前の利用者情報の登録が要ります。
支援委託契約の届出は省けることがある
随時届出Q&Aによると、雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)に支援委託契約の終了を書けば、支援委託契約の届出(第3-3-2号)は別に出さなくてかまいません。ほかの外国人のために委託契約が続くなら、委託契約の届出は不要です。2026年8月の運用要領の改正で、外国人の退職によって支援委託契約が終わる場合の支援計画変更の届出(第3-2号)も不要になりました。
届出を出さない、または虚偽の届出をすると、罰金や過料のほか、一定期間特定技能の雇用契約を結べなくなることがあります。届出や支援の抜けが会社に及ぼす影響は、支援が不十分だった場合のリスクで詳しく解説しています。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
支援委託契約の終了:解約の予告・届出・自社支援への切り替え
支援委託契約の終わらせ方は、「受け入れ自体をやめる」のか「委託だけをやめる」のかで変わります。1号の外国人を雇っている間は、支援を止められません。委託をやめるなら、別の登録支援機関に委託するか、自社支援に切り替える必要があります。
図3支援委託契約を終えるときの4つの場面
- ① 受け入れ自体をやめる最後の1号の外国人が退職する月を契約の終了日に合わせます。解約の予告期間(例:3か月前)を逆算し、二重払いや空白を避けます。
- ② 委託先を変える新しい委託先との契約開始日と旧契約の終了日をつなげ、支援の空白をつくりません。どちらも14日以内の届出が必要です。
- ③ 自社支援に切り替える支援責任者と支援担当者の選任、過去2年の中長期在留者の受入れ実績などの基準を満たす必要があります。支援計画の変更の届出も出します。
- ④ 全員が2号に移った2号の外国人には支援の義務がないため、委託契約を終えられます。2号に移った人がいても、定期届出は続きます。
契約書で先に読む4つの条項
- 解約の予告期間と、予告の方法(書面か、メールでよいか)
- 月の途中で終わる場合の月額の日割りや、前払い費用の返金の有無
- 支援の記録(相談記録、定期面談の報告書、オンライン面談の録画など)の引渡し方法
- 本人が退職する場合の転職支援を、委託の範囲に含めているか
支援の記録は、雇用契約の終了日から1年以上保管することが求められています。委託先に任せきりにせず、終了の前に写しを受け取りましょう。委託先を乗り換える具体的な段取りは登録支援機関の変更(乗り換え)手順にまとめています。
本人の次の進路への配慮:転職・帰国・2号の道
会社の都合で雇用契約を終える場合、転職支援は1号の義務的支援の1つです。本人が帰国を選んだ場合も、旅費や送迎、年金・税の説明など、会社にしかできない準備があります。
図4転職する人・帰国する人への支援
日本で転職する
- 次の受入れ先探しを手伝う(業界の求人情報、ハローワークや職業紹介事業者への案内・同行、推薦状などのいずれか)
- 求職活動のための有給休暇を与える
- 離職時に必要な行政手続を説明する
新しい会社で働けるのは、在留資格の変更許可を受けた後です。標準処理期間は1か月〜2か月です。
帰国する
- 本人が旅費を払えないときは、会社が負担する
- 出国の日は、空港の保安検査場の前まで同行する
- 脱退一時金の請求方法と、受け取ると年金の加入期間が消えることを説明する
- 住民税の残りの納め方(一括徴収・納税管理人)を決める
脱退一時金の請求は、日本に住所がなくなった日から2年以内です。
転職先が決まるまでの「空白」に気をつける
雇用契約が終わっても、在留期間の範囲内なら、新しい会社と特定技能の雇用契約を結んで在留を続けられます。ただし、正当な理由なく3か月以上特定技能の活動をしていないと、在留資格を取り消されることがあります(特定技能制度Q&A)。変更許可の審査に1〜2か月かかることも考え、最終出勤日より前に転職活動を始められるよう、説明の時期を早めにとりましょう。
外国人雇用管理指針も「再就職の援助」を求める
指針は、外国人労働者が解雇などの事業主の都合で離職する場合に、再就職の援助に努めることを求めています。特定技能では、雇用契約の終了後に本人が帰国旅費を払えないときは会社が負担し、出国が円滑にできるよう措置をとることも基準省令で決まっています。
2号を目指していた人には、要件と記録を渡す
2号の試験や実務経験の準備をしていた人には、指導の立場にあった期間を示す書類を渡しておくと、次の会社での移行の準備に役立ちます。多くの分野で、本人から求められたら実務経験の証明書を交付する義務があります。
特定技能の受け入れを終える手順:最終出勤日までの90日
会社都合で終える場合、本人への説明から最終出勤日までは90日以上を見込むと、転職活動と届出の両方に余裕ができます。次の手順は、契約期間の満了で終える場合の目安です。
- 90日以上前:方針を決め、登録支援機関に伝える
終了日、対象者、ほかの社員への影響を整理し、委託契約の解約予告の期限を確かめます。
- 90日前:本人に説明し、希望を聞く
通訳を入れて理由と時期を伝え、転職・帰国・その他の希望を聞きます。説明した内容は書面で渡します。
- 80日前:受入れ困難の届出を出す
受入れ困難となる事由が生じた日(会社都合の終了が見込まれた日など)から14日以内に、第3-4号と経緯の説明書を地方出入国在留管理官署に出します。
- 80〜30日前:転職支援・帰国準備
推薦状、求人情報、ハローワークへの同行、面接のための有給休暇。帰国する人は航空券、寮の退去日、口座や携帯電話の解約時期を決めます。
- 最終出勤日:精算と説明
最終給与と控除の明細、退職証明書、源泉徴収票、脱退一時金と住民税の説明資料を本人の言語で渡します。
- 5〜14日以内:各所への届出
年金事務所(5日以内)、ハローワーク(10日以内)、入管の終了の届出(14日以内)の順に期限が来ます。
- 翌年度5月31日まで:定期届出
受け入れのあった年度の定期届出を出し、記録を保管します。
記録はいつまで残すか
特定技能の活動内容に関する文書と支援の記録は、雇用契約の終了日から1年以上の保管が必要です。労働者名簿や賃金台帳などは、労働基準法で5年間(経過措置で当分の間は3年間)の保存が求められています。受け入れをやめた後に取引先や行政から経緯を聞かれても、記録があれば説明できます。取引先が確かめる項目は外国人労働者の人権リスクと取引先からの確認で扱っています。
やめる前に確かめたい選択肢と、よくある失敗
受け入れをやめる理由が「委託先への不満」や「一時的な仕事の減少」なら、やめる以外の道もあります。会社都合の終了は、本人の生活にも、その後1年の受け入れにも影響するからです。結論を出す前に、次の3つを確かめてください。
図5受け入れをやめる前に確かめる3つの選択肢
- 1委託先を変える
不満の中心が費用・対応言語・面談の質なら、委託先の変更で解決することがあります。旧契約の終了と新契約の開始は同じ日につなげます。
- 2別のラインに配置する
同じ業務区分の別の工程に移せないかを検討します。雇用条件書に書いた部署を変えるなら、雇用契約の変更の届出が必要です。
- 3一時的な休業で待つ
仕事の減少が一時的なら、休業も選択肢です。1か月以上活動できない場合は、受入れ困難の届出の対象になります。
受け入れ終了でよくある失敗
- 本人への説明が最終月になり、転職先が決まる前に契約が終わる
- 会社都合なのに、受入れ困難の届出を出さずに契約を終える
- 入管の届出の14日を、発送日で数えて遅れる
- 委託契約の解約予告を見落とし、退職後も委託費を払い続ける
- 寮の退去日と最終出勤日がずれ、本人の住む場所が一時的になくなる
- 受け入れをやめた年度の定期届出を出し忘れる
契約の条項が原因のもめごとは特定技能の契約トラブル事例、受け入れ全体の失敗のパターンは特定技能の受け入れでよくある失敗10で確認できます。改めて委託先を探す場合の比べ方は、特定技能の会社選びの総合ガイドを参考にしてください。
想定ケース:パン工場(従業員38人)の総務部長が、ライン休止の5か月前に本人たちへ話した理由
想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。
パン工場(従業員38人)の総務部長(40代・女性)を想定したインタビューです。取引先の発注終了で冷凍生地のラインを休止することになり、特定技能(飲食料品製造業)の3人の受け入れを終えた場面を描いています。
- 3人とも、最終出勤日の2週間前までに次の進路(転職2人・帰国1人)が決まった
- 入管への届出6件、ハローワークと年金事務所への手続き各3件を、すべて期限内に出した
- 支援委託契約は3か月前に解約を予告し、最後の1人が退職した月で終えた
――受け入れを終えて、何が残りましたか。
3人とも、行き先が決まった状態で送り出せたことです。2人は県内と隣の県のパン工場に移り、1人は家業を継ぐために帰国しました。届出も期限内に全部出せました。正直、ほっとしています。
――なぜ、受け入れをやめることになったのですか。
冷凍生地の大口の取引先が、発注を3月で終えると決めたんです。3人はそのラインの中心でした。ほかのラインは長く勤めるパートさんで足りていて、新しい持ち場をつくる余裕がない。社長と何度も話して、3月末の契約満了で終えると決めました。
――一番迷ったのはどこですか。
話す時期です。早く言えば辞めてしまうかもしれない、ラインが回らなくなる、という声が社内にありました。でも、転職の許可が出るまで1〜2か月かかると知って、遅いほうが本人を困らせると思った。それで休止の5か月前、10月末に3人と通訳さんを交えて話しました。
――登録支援機関とは、どう話しましたか。
解約の相談のつもりで連絡したら、担当の方が先に「会社都合なら転職支援は義務的支援です。最後まで一緒にやります」と。推薦状のひな形と、受入れ困難の届出の下書きまで出してくれました。契約を切る相手にここまで、と驚きましたが、だからこそ予告の期間もきちんと守ろうと思えました。
――手続きでつまずいた点は。
住民税と寮です。帰国する人の住民税は、残りを最後の給料からまとめて引く形にしましたが、その説明を母語の資料にするのに2週間かかりました。寮も、転職先の入社日と退去日が3日ずれる人がいて、その3日は寮に残ってもらいました。届出の期限は表にして、私の机に貼っていました。
――同じ立場の会社に伝えたいことは。
やめると決めたら、本人に話す日を一番先に決めることです。届出は表があれば出せます。でも、本人が次を探す時間は、会社が早く話さないと生まれません。
相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。
よくある質問
特定技能の受け入れを途中でやめられる?
やめられます。ただし、雇用契約は労働法のルールで、支援委託契約は契約書の解約条項で終えます。有期契約の途中で解雇できるのは、やむを得ない事由がある場合に限られます(労働契約法17条)。多くは契約期間の満了や本人との合意で終えることになり、会社都合なら受入れ困難の届出と転職支援が必要です。
本人が自分から辞めた場合も、受入れ困難の届出は必要ですか。
不要です。本人の自己都合退職では、雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)だけを、終了日から14日以内に出します。ハローワークと年金事務所の手続きは、自己都合でも同じように必要です。
登録支援機関との契約を、本人の退職より先に解約してもいいですか。
1号の外国人を雇っている間は、支援を止められません。先に解約するなら、別の登録支援機関への委託か自社支援への切り替えを同じ日に始める必要があります。受け入れ自体をやめる場合は、最後の1人が退職する時期に契約の終了を合わせるのが無難です。
帰国の航空券代は、会社が払う必要がありますか。
本人が帰国の旅費を負担できないときは、会社が負担します。雇用契約の終了後の出国が円滑にできるよう措置をとることも、基準省令で決まっています。本人が払える場合の扱いは、雇用契約の時点で書面にしておくと行き違いを防げます。
退職した後、本人はどのくらい日本にいられますか。
在留期間の範囲内なら、新しい会社と雇用契約を結び、変更許可を受けて働き続けられます。ただし、正当な理由なく3か月以上特定技能の活動をしていないと、在留資格を取り消されることがあります。新しい会社で働けるのは許可を受けた後です。
受け入れをやめた年度も、定期届出は必要ですか。
必要です。対象期間(4月1日〜翌年3月31日)に受け入れが1日でもあった場合は、翌年度の4月1日〜5月31日に定期届出を出します。全部委託だった場合も、会社がまとめて提出します。
解雇予告手当を払えば、すぐに雇用契約を終えられますか。
予告手当を払えば予告の日数は短くできますが、それだけで解雇が有効になるわけではありません。有期契約の途中ならやむを得ない事由が必要で、客観的に合理的な理由を欠く解雇は無効です(労働契約法16条・17条)。特定技能では、会社都合の離職が受入れ基準にも影響します。
求職活動のための休暇は、有給にする必要がありますか。
必要です。会社側の都合で雇用契約を解除する場合の転職支援として、支援の運用要領は、求職活動を行うための有給休暇を与えることを挙げています。面接の日程が決まったら早めに申し出てもらえるよう、申請の方法も伝えておきます。
一度やめたら、また特定技能の受け入れはできますか。
できます。ただし、同じ種類の業務の労働者を会社都合で離職させた場合は、その後1年は受入れ基準を満たさないおそれがあります。行方不明者を会社の責めで出した場合も同様です。届出や記録が残っていれば、再開のときの説明もしやすくなります。
あわせて読みたい記事
この記事の編集方針と出典
- 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
- 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
- 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
- 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
- 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。
出典
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年5月20日更新分まで)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関による受入れ困難に係る届出」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関による特定技能雇用契約に係る届出」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関による支援委託契約に係る届出」(2026年10月確認)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関からの随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和7年6月)
- 出入国在留管理庁「特定技能外国人の受入れに関する運用要領 新旧対照表」(2026年8月20日)
- 出入国在留管理庁「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出(定期届出)作成要領」(2026年1月26日掲載)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
- 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(2026年10月)
- 出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)
- 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「労働基準法」(2026年10月確認)
- e-Gov法令検索「労働契約法」(2026年10月確認)
- 鳥取労働局「期間の定めがある契約」(2026年10月確認)
- 日本年金機構「従業員が退職・死亡したとき(健康保険・厚生年金保険の資格喪失)の手続き」(2026年10月1日更新)
- 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(令和8年5月29日告示による改正を反映)
- 日本年金機構「脱退一時金の制度」(2026年4月1日更新)
- 総務省「外国人の方の個人住民税について」(2026年10月確認)
- 厚生労働省「賃金台帳等の労働契約関係の書類の保存期間は何年ですか?」(スタートアップ労働条件)(2026年10月確認)
最終更新:(2026年10月版)
自社に合う会社を、最大3社まで比べてから相談しませんか
条件(分野・人数・国内か海外か・任せたい範囲)をお聞きし、合う人材紹介会社・登録支援機関を最大3社まで、同じ形式の比較表つきでご紹介します。どの会社とも契約しない、という選択でも構いません。
- 相談は無料です。入力は3分ほどで終わります
- 会社に順位は付けません。最終的に選ぶのは御社です
- LINEからのご相談も受け付けています
送信後の流れ:内容を確認し、担当者からメールでご連絡します。自動返信メールが届かない場合は、迷惑メールフォルダもご確認ください。お急ぎの方はLINEからどうぞ。
ご入力いただいた情報は、お問い合わせへの回答と、ご希望に合う会社のご紹介のためにだけ使います。
