特定技能のりあい窓口

https://tokutei-noriai.blog/2026/10/15/shanai-kousuu/ 印刷日:2026年10月15日

特定技能の人材紹介会社・登録支援機関を比べて相談できる窓口 全国オンライン対応

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  • 費用・助成金
  • 2026年10月版

特定技能の受け入れにかかる社内の手間|担当者の作業時間の目安

1年目の作業を月ごとに並べると、委託しても社内に残る時間と、自社で支援すると増える時間が見えてくる

特定技能の外国人を受け入れたいが、社内の手間がどれくらい増えるのか見当がつかない。担当者が本業と兼務の中小企業では、ここが一番の不安になりがちです。この記事では、特定技能の受け入れにかかる手間を、4月に1人が入社する建設会社の例で月別に並べ、登録支援機関に支援を委託した場合と、自社で支援する場合の作業時間を比べます。雇用契約、届出、在留期間の更新、建設分野で上乗せされる手続きまで、出入国在留管理庁の運用要領などにもとづき、担当者が何を、いつ、何時間で行うかの目安をまとめました。

この記事の結論
  • 1年目は委託で約63時間、自社支援で約112時間:4月入社の1人・建設分野の試算です。2年目以降は、委託で年約28時間、自社支援で年約54時間に落ち着きます。
  • 委託しても、1年目の時間の半分以上は社内に残る:雇用契約、届出、在留期間の更新、建設分野の手続きは受入れ企業の仕事です。委託で減るのは、生活の支援と相談の時間です。
  • 手間は入社の前後、更新の前、4〜5月に集中する:入社月は自社支援で約25時間。定期届出は毎年4月1日〜5月31日に前年度分を出し、更新は満了の3か月前から準備します。

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この記事の目次

結論:特定技能の受け入れの手間は、1年目に委託で約63時間・自社で約112時間

特定技能の外国人1人を受け入れる1年目の社内の作業は、支援を登録支援機関に委託した場合で約63時間、自社で支援する場合で約112時間です(編集部の試算)。12か月で割ると、委託で月約5時間、自社で月約9時間にあたります。

ただし、時間は均等に散らばりません。入社の前後3か月、在留期間の更新の前、毎年4〜5月の定期届出の時期に集中します。月別の山を先に知っておくと、本業の繁忙期と重ならないように入社日を決められます。

図1特定技能1人の受け入れにかかる社内の時間と期限

  • 63時間支援を委託した場合の1年目雇用・届出・建設の手続きは社内に残る(試算)
  • 112時間自社で支援する場合の1年目入社月だけで約25時間(試算)
  • 3か月に1回定期面談本人と監督する立場の人のそれぞれと
  • 14日以内随時届出の期限期限内に入管へ届いている必要がある
時間は架空の前提による試算で、面談の回数と届出の期限は法令・運用要領の定めです。出典:編集部の試算、出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)、同「随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和7年6月)

試算の前提

建設分野の会社が、国内に住む特定技能の候補者1人を4月に採用する例です。在留期間は1年ずつ許可され、申請書類の作成は行政書士に頼み、社内は資料集めと確認を受け持つと置きました。時間には準備・移動・記録を含め、本人が講習を受ける時間などは含めていません。どれも架空の値なので、自社の段取りに合わせて置き換えてください。

特定技能の担当者の業務内容:委託しても社内に残る仕事

特定技能の担当者の業務は、雇用と労務、入管などへの申請と届出、1号の外国人への支援の3つに分かれます。登録支援機関に全部委託できるのは支援だけで、雇用と届出は受入れ企業の仕事のまま残ります。

図2担当者の業務と1年目の時間(委託した場合・自社で支援する場合)

建設分野・国内在住者1人・4月入社の試算(単位:時間)
業務主な中身委託自社
雇用・労務雇用契約書・雇用条件書・報酬の説明書、社会保険と雇用保険、安全衛生教育、年末調整1111
申請・届出協力確認書、健康診断、変更申請と更新の資料、定期届出、随時届出1618
建設の上乗せJAC加入、CCUS登録、受入計画の認定、受入報告書、講習の手配、巡回訪問1414
1号の支援事前ガイダンス、支援計画、住居、生活オリエンテーション、同行、面談、相談、日本語学習1669
委託先とのやり取り連絡、報告の確認、請求の確認6—
合計月平均は委託約5時間、自社約9時間63112
委託しても、1年目の時間の約56%(63÷112)は社内に残ります。出典:編集部の試算(支援の目安は出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」による)

委託で減るのは「支援」の時間だけ

委託した場合の支援16時間は、事前ガイダンスや生活オリエンテーションの日程調整、監督者としての面談、委託先からの相談の共有を受ける時間です。届出は全部委託していても受入れ企業が出し、定期届出では登録支援機関の支援の状況も企業がまとめて提出します。

支援の時間には、運用要領の目安がある

自社で支援するときの69時間には、下回れない目安が含まれます。事前ガイダンスは3時間程度で、1時間に満たないと適切に行ったとはいえません。生活オリエンテーションは8時間以上です。相談は勤務日に週3日以上と休日に1日以上応じ、定期面談は本人と監督者のそれぞれと3か月に1回以上行います。支援の中身と費用の関係は登録支援機関の支援費の内訳で詳しく扱っています。

建設分野で上乗せされる手続きと時間

建設分野には、ほかの分野にない手続きが5つあり、1年目に約14時間かかります(試算)。期限が決まっているものもあるため、入社前に担当と日付を決めておきます。

図3建設分野で受入れ企業が行う手続きの順番

  1. JACへの加入(申請の前)建設技能人材機構(JAC)に、正会員の建設業者団体を通じて、または賛助会員として直接加入します。建設業許可を受けていることが前提です。
  2. CCUSへの登録(会社と本人)受入れ企業と1号の外国人の両方が、建設キャリアアップシステムに登録します。
  3. 建設特定技能受入計画の認定外国人就労管理システムで国土交通大臣に申請します。在留の申請は計画の申請後にできますが、許可には認定証の写しが要ります。
  4. 受入報告書(受入れ開始後1か月以内)受け入れを始めたら1か月以内に出します。退職などのときも報告が必要です。
  5. 受入れ後講習(概ね3〜6か月の間)国土交通省が定める講習を受けさせます。巡回訪問などで、受け入れの状況が確認されます。
1号の人数は、常勤の職員(1号と技能実習生を除く)の総数を超えられません。出典:法務省・国土交通省「運用要領(建設分野の基準について)」(2025年1月31日一部改正)、建設技能人材機構「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)

時間だけでなく、毎月の負担金もかかる

JACの受入負担金は、1号の外国人1人につき月12,500円(年額15万円)です。賛助会員として加入する場合は、年会費24万円もかかります。正会員の団体を通じて加入する場合は、JACに納める年会費はなく、団体の会費を払います。費用全体の見方は特定技能の費用の3年総額シミュレーションが参考になります。

2027年4月から、協力の義務がはっきりする

2026年6月23日に公布された告示改正で、2027年4月1日から、国土交通大臣と適正就労監理機関の調査・指導への協力義務が明記されます。指導に従わない場合の勧告・公表や、認定の取消しも新設されました。巡回訪問への対応は、年に1回の行事ではなく、記録を見せられる状態を保つ仕事と考えます。

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特定技能の事務作業:1年目の月別カレンダー

1年目の事務作業は、入社の3か月前に始まり、入社月に最大の山を迎え、翌年4〜5月の定期届出で一巡します。4月入社の例で月ごとに並べると、自社で支援する場合は入社月だけで約25時間、委託でも約9時間です。

図44月入社の1年目:月別の作業と時間(委託・自社)

建設分野・国内在住者1人の試算(単位:時間。4月〜翌3月は毎月の相談などを含む)
月主な作業委託自社
1月雇用契約書・雇用条件書・報酬の説明書、JAC加入とCCUS登録88
2月受入計画の認定申請、協力確認書、事前ガイダンス、健康診断、支援計画書1016
3月変更申請の資料集め、住居の確保710
4月(入社)生活オリエンテーション、役所・銀行・携帯の手続き、社会保険・雇用保険、安全衛生教育924.5
5月受入報告書(入社後1か月以内)23.5
6月定期面談(1回目)25
7月受入れ後講習の手配23.5
8月相談・日本語学習の情報提供など12.5
9月定期面談(2回目)25
10〜11月相談・日本語学習の情報提供など(2か月分)25
12月定期面談(3回目)、年末調整(国外に住む家族の書類)36
翌1〜2月在留期間の更新の準備と申請(満了の3か月前から)69
翌3月定期面談(4回目)25
翌4〜5月定期届出(前年度分)46
発生したとき随時届出(14日以内)、巡回訪問への対応33
合計—63112
毎月の相談などは、委託で月1時間(共有と委託先との連絡)、自社で月2.5時間(相談と日本語学習の情報提供)と置いています。出典:編集部の試算(期限は出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年10月確認)、建設分野の運用要領による)

山は3つ:入社前、入社月、更新と届出

1〜3月の準備で、委託でも25時間かかります。協力確認書は、雇用契約の後、在留の申請の前に、働く事業所と住まいの市区町村へ出します。入社月は、生活オリエンテーションと役所の手続きが重なります。雇用保険の資格取得届は、外国人雇用状況の届出を兼ね、雇い入れた月の翌月10日までに出します。

入社日は、本業の繁忙期の2か月後に置く

内装仕上げなら、年度末の工期が詰まる時期に入社月が重なると、担当者の時間が足りなくなります。繁忙期の2か月後に入社日を置くと、準備の山と現場の山がずれます。受け入れ全体の段取りは特定技能の受け入れの流れにまとめています。

海外から呼ぶ場合は、準備の山が前にずれる

海外から呼ぶ場合は、在留資格認定証明書の標準処理期間が1か月〜3か月あり、交付から3か月以内に入国します。入国時の空港への出迎えも支援に加わります。国ごとの手続きも重なり、フィリピンは受入れ企業の登録や英語での面接、ネパールは本人の健康診断から海外労働許可まで概ね10日間程度の手続きが必要とされます。表の1〜3月の作業は、認定の期間の分だけ前にずらして使ってください。国別の段取りはフィリピンから受け入れる手続きとネパールから受け入れる手続きにまとめています。

2年目以降の年間の作業と、時間が増える月

2年目以降の作業は、委託で年約28時間、自社で支援する場合で年約54時間に落ち着きます(1年ずつ更新する試算)。最初に3年の在留期間が許可されれば、更新のない年はそれぞれ約4時間減ります。

図52年目以降に毎年くり返す作業

  1. 4月1日〜5月31日:定期届出前年度(4月1日〜3月31日)の受入れ・活動・支援の状況を出します。全部委託でも、受入れ企業がまとめて提出します。
  2. 3か月に1回以上:定期面談本人と、監督する立場の人のそれぞれと行います。委託していても、監督者は面談を受ける側として時間をとります。
  3. 満了の3か月前から:在留期間の更新標準処理期間は2週間〜1か月。手数料は許可される期間で決まり、1年なら窓口33,000円です。
  4. 12月:年末調整国外に住む家族を扶養に入れるときは、親族関係書類と送金関係書類を確かめます。
  5. 発生から14日以内:随時届出雇用契約の変更や支援計画の変更などがあれば出します。
在留期間更新の手数料は、2026年10月1日から許可される期間に応じた額になりました。出典:出入国在留管理庁「定期届出作成要領」(2026年1月26日掲載)、同「在留期間更新許可申請」(2026年10月確認)、国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等の適用について」(令和7年6月)

定期届出は、1年分の記録がそのまま材料になる

定期届出では、受け入れた人数に加え、実労働日数、所定労働時間、時間外労働時間、きまって支給する現金給与額、控除額などの月平均を書きます。2年以上続けて受け入れていれば昇給率も書きます。給与の記録を月ごとに残しておけば、作業は数時間で済みます。2026年4月1日以降の定期届出では、オンライン申請と電子届出を使うことが、添付書類を省くための必須要件になりました。

12月は、国外に住む家族の書類を確かめる

国外に住む30歳以上70歳未満の親族は、留学・障害者・年38万円以上の送金のいずれかに当たらなければ、扶養控除の対象になりません。年末調整では親族関係書類と送金関係書類が要るため、11月中に本人へ案内しておきます。

外国人受け入れの社内体制と時間:誰が何時間受け持つか

従業員15人ほどの会社なら、管理部門の1人が窓口になり、現場の職長が監督者として面談と安全衛生教育を受け持つ形が回しやすくなります。委託した場合、窓口役の時間は1年目で月平均約5時間、職長は面談と教育で年6時間ほどです(試算)。

図6委託する場合と自社で支援する場合の役割分担

支援を委託する

  1. 管理部門:雇用契約、申請の資料、届出、更新、建設の手続き
  2. 職長:監督者としての面談、安全衛生教育
  3. 登録支援機関:ガイダンス、生活の支援、相談、面談と記録

窓口役は兼務でも回せる量です。委託先との連絡を月1回に決めると、やり取りが散らばりません。

自社で支援する

  1. 支援責任者と支援担当者を選ぶ(監督者は兼ねられない)
  2. 相談を週3日以上・休日1日以上受ける当番を組む
  3. 本人が十分理解できる言語で支援できる体制をつくる
  4. 支援の記録を契約終了から1年以上保管する

2027年4月1日からは、常勤の役員・職員から支援責任者と支援担当者を選びます。

自社で支援するには、過去2年間に中長期在留者の受入れ・管理を適正に行った実績などの基準もあります。出典:e-Gov法令検索「基準省令」(2026年10月)、出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)

監督者は、支援の担当になれない

支援責任者と支援担当者は、外国人を監督する立場の人であってはいけません。15人の会社で現場の職長が支援担当を兼ねる形は使えないため、自社で支援するなら管理部門の人が引き受けることになります。休日の相談の当番まで考えると、実際には2人で回す形が現実的です。初めて外国人を雇う会社で、受入れの実績や生活相談の経験を持つ人がいなければ、基準を満たすのは難しくなります。

相談の受付は、時間ではなく「当番」で考える

自社支援の112時間には、相談を受けられる状態を保つ待機は入っていません。休日1日以上と夜間の対応も求められるため、当番を2人以上で回せるかが、時間の数字より先に問われます。社内の役割の決め方は受け入れ担当者の役割と社内体制、日本人社員への説明は外国人受け入れ前の社内説明にまとめています。

手間を減らす方法と、減らしてはいけない手間

減らせるのは、書類を探す時間と、窓口へ出しに行く時間です。減らしてはいけないのは、期限と、面談・ガイダンスの回数と時間です。

オンライン申請と電子届出で、出しに行く時間をなくす

在留申請オンラインシステムは2026年1月5日に新しくなり、受入れ企業の利用者IDの有効期間が1年から3年に延びました。届出は電子届出システムで出せます。書類の省略を受けるための利用者登録は、提出期限の3か月前までに申請するよう求められています。同じ年度にすでに特定技能外国人を受け入れていれば、会社に関する書類(第2表)は省けます。

オンライン面談は、条件を満たせば使える

定期面談は、本人の同意があり、録画を契約終了から1年以上保管するなどの条件を満たせばオンラインでできます。受け入れ後の初回と担当者が変わった後の初回は対面が望ましく、オンラインでも年1回以上は対面が望ましいとされています。

  • 事前ガイダンスを、文書の郵送やメールだけで済ませる
  • 生活オリエンテーションを8時間より大きく削る(環境に変化がない場合でも4時間未満は不適切)
  • 定期面談を3か月に1回より減らす
  • 随時届出を14日を過ぎて出す(期限内に届いている必要がある)
  • 支援にかかった費用を、本人に負担させる

助成金の要件も、手間として見積もる

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、2026年10月1日以降の計画から、雇用労務責任者が3か月に1回以上の面談を行い、講習を受けることが要件になりました。支給額は20万円(一時帰国の休暇制度も整えると25万円)です。面談の時間を定期面談と同じ日に組めば、手間を増やさずに済みます。詳しくは特定技能で使える補助金・助成金をご覧ください。手間を減らす工夫と費用の関係は特定技能の費用を抑える方法でも扱っています。

社内の手間でよくある思い込みと、委託先に確かめること

社内の時間が見込みより膨らむのは、委託先と会社の仕事の境目があいまいなときです。思い込みを先に正し、境目を契約の前に書面で決めておくと、1年目の時間は試算に近づきます。

  • 委託すれば、監督者は何もしなくてよい定期面談は、本人と監督する立場の人のそれぞれと3か月に1回以上行います。委託していても、職長などの監督者は面談を受ける時間をとります。
  • 定期届出は、登録支援機関が出してくれる定期届出を出すのは受入れ企業です。全部委託の場合も、登録支援機関の支援の状況を企業がとりまとめ、一緒に提出します。
  • 届出は、14日以内に郵便で出せば間に合う14日以内に地方出入国在留管理局に「到達している必要」があり、消印では足りません。電子届出なら、郵送の日数を見込まずに済みます。
  • オンライン面談にすれば、ずっと対面は要らない本人の同意と録画の保管が条件です。受け入れ後の初回は対面が望ましく、オンラインを使う場合も1年に1回以上は対面が望ましいとされています。

委託先に、契約の前に確かめること

  • 委託した場合に会社に残る作業を、月別の表で示してもらえますか。
  • 定期面談の日程は何週間前に決めますか。面談の報告はいつ届きますか。
  • 定期届出に載せる支援の状況の資料は、毎年何月何日までにもらえますか。
  • 在留期間の更新で、会社が集める資料と、委託先や行政書士が受け持つ資料を分けてもらえますか。
  • 建設の受入計画や受入報告書の作成を、どこまで手伝ってもらえますか。費用は月額に含まれますか。
  • 相談の内容は、どの頻度と方法で会社に共有されますか。

このうち費用にかかわる項目は、見積もりの段階で行を分けてもらいます。委託先の比べ方の全体は総合ガイドにまとめています。

想定ケース:内装仕上げ会社(従業員15人)の管理部長が、1年分の作業を月別の表にした理由

想定ケース(利用イメージ)について:この章は、特定技能の会社選びでよく寄せられる相談をもとに、編集部が場面を再構成した想定インタビューです。実在の企業・人物の発言ではありません。数値は公的資料にもとづく目安です。

内装仕上げ会社(従業員15人)の管理部長(30代)が、特定技能の1人目を4月に迎えた1年を想定したインタビューです。

  • 1年目の社内の作業は記録で約60時間。見込みの63時間とほぼ同じで、残業は増えなかった
  • 作業日を毎月第2火曜の午後に固定し、委託先との連絡も同じ日にまとめた
  • 定期届出を5月の連休前に出し終え、受入報告書などの期限を一度も過ぎなかった

――1年たって、何が変わりましたか。

一番は、事務が「読める」ようになったことです。作業日を月1回、第2火曜の午後と決めて、その日に記録と届出の準備をまとめています。1年の合計は記録で約60時間でした。最初に見込んだ63時間とほぼ同じで、私の残業は増えていません。

――受け入れを考えたきっかけは何ですか。

職人さんの高齢化です。ボード貼りのできる若手の応募が、2年間で1件しかありませんでした。社長は乗り気でしたが、「事務が回るのか」とも聞かれました。管理部門は私ともう1人だけなんです。

――準備の段階で、何に困りましたか。

何にどれだけ時間がかかるのか、誰も知らなかったことです。建設はJACの加入、CCUS、受入計画の認定と、ほかの分野にない手続きが続きます。それぞれの期限を調べるだけで、最初の1週間が終わりました。

――自社支援と委託で迷いましたか。

迷いました。委託費がもったいない気がして。でも、支援の担当は監督者を兼ねられないので、職長に任せられません。過去に外国人を雇った実績もない。相談した委託先が「委託しても会社に残る仕事はこれです」と、月別の作業表を一緒に作ってくれました。委託で消えない仕事を先に見せてくれたのが、決め手でしたね。

――実際に回してみて、つまずいた点はありますか。

受入報告書の1か月以内を、危うく忘れかけました。いまは期限を表の右端に書いています。定期届出は、納税証明書などの添付書類の取り寄せに意外と日数がかかりました。来年は4月の第1週に取り寄せます。面談の監督者役は職長にお願いし、15分で終わるように質問を3つに絞りました。

相談は無料です。条件に合う会社を最大3社までご紹介します。最終的に選ぶのは御社です。

よくある質問

特定技能の担当者には何時間必要?

1人を受け入れる1年目で、支援を委託すれば約63時間、自社で支援すれば約112時間が目安です(建設分野・編集部の試算)。2年目以降は委託で年約28時間、自社で年約54時間に下がります。時間は入社の前後と、更新・定期届出の時期に集中します。

担当者は専任でなければいけませんか。

支援を委託する場合、受入れ企業の窓口役は兼務で構いません。自社で支援する場合も、2027年4月1日以降の基準で支援責任者と支援担当者の兼務は認められています。ただし、外国人を監督する立場の人は支援の担当になれません。

登録支援機関に全部委託すれば、社内の作業はなくなりますか。

なくなりません。雇用契約、社会保険、在留期間の更新の資料、随時届出と定期届出は受入れ企業の仕事です。定期届出では、登録支援機関の支援の状況も企業がまとめて提出します。試算では、1年目の時間の約56%が社内に残りました。

定期届出は、いつ何を出しますか。

毎年4月1日〜5月31日に、前年度(4月1日〜3月31日)の受入れ・活動・支援の状況を出します。様式は「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出書」と事業所ごとの別紙です。労働条件の月平均などを書くため、給与の記録を月ごとに残しておくと楽になります。

随時届出の期限を過ぎたら、どうなりますか。

届出は事由が生じた日から14日以内に入管に届いている必要があります。過ぎた場合も速やかに出し、遅れた理由の説明書を添えます。届出をしない、または虚偽の届出をすると、罰金や過料に問われたり、一定期間受け入れができなくなったりすることがあります。

2人目を受け入れると、手間は2倍になりますか。

2倍にはなりません。JACへの加入や協力確認書のように会社で1回の手続きがあり、同じ年度なら会社に関する書類も省けます。一方、面談や生活の支援は人数分かかります。人数ごとの変わり方は特定技能を複数人採用するときの費用で整理しています。

建設分野で忘れやすい期限は何ですか。

受け入れ開始後1か月以内の受入報告書と、概ね3〜6か月の間に受けさせる受入れ後講習です。在留の許可には、建設特定技能受入計画の認定証の写しも必要です。入社日が決まった時点で、3つの日付を表に書き込んでおきます。

この記事の編集方針と出典

  • 制度・数値は、出入国在留管理庁・厚生労働省・所管省庁・自治体などの公表資料で確認し、時点を書いています(確認日:2026年10月14日)。
  • 制度は改正されることがあります。申請の前に、必ず最新の公表資料で確認してください。
  • 「想定ケース」は、よくある相談をもとに編集部が再構成したもので、実在の企業・人物の発言ではありません。
  • 特定技能のりあい窓口は、掲載している人材紹介会社・登録支援機関から紹介手数料を受け取る場合があります。手数料の有無で、ご提案の順番や内容は変えません。
  • 誤りにお気づきの場合は、下のフォームからお知らせください。確認のうえ修正します。

出典

  1. 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」(令和7年4月1日一部改正)
  2. 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(2026年10月確認)
  3. 出入国在留管理庁「受入れ・活動・支援実施状況に係る届出(定期届出)作成要領」(2026年1月26日掲載)
  4. 出入国在留管理庁「特定技能所属機関からの随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和7年6月)
  5. 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」(2026年10月確認)
  6. 出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」(2026年10月確認)
  7. 出入国在留管理庁「フィリピン国籍の方を特定技能外国人として受入れ予定の方へ」(2026年10月確認)
  8. 出入国在留管理庁「フィリピン国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(2026年10月確認)
  9. 出入国在留管理庁「ネパール国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(2026年10月確認)
  10. 出入国在留管理庁「在留資格「特定技能」」(提出書類一覧表)(2026年10月9日改訂)
  11. 出入国在留管理庁「特定技能制度における地域の共生施策に関する連携」(2026年3月23日様式改訂)
  12. 出入国在留管理庁「【お知らせ】新しい在留申請オンラインシステムについて」(2026年1月5日)
  13. 出入国在留管理庁「支援体制等の主な改正点」(2027年4月1日施行)
  14. e-Gov法令検索「特定技能雇用契約及び一号特定技能外国人支援計画の基準等を定める省令」(2026年10月)
  15. 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(建設分野の基準について)」(2025年1月31日一部改正)
  16. 出入国在留管理庁「特定技能制度の建設分野に特有の事情に鑑みて定める基準の改正について」(2027年4月1日施行)
  17. 一般社団法人建設技能人材機構(JAC)「年会費と受入負担金」(2026年10月確認)
  18. 厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」(2026年10月確認)
  19. 国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等の適用について」(令和7年6月)
  20. 厚生労働省「人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)」(2026年10月1日改定)

最終更新:(2026年10月版)

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